特集 保健婦活動における調整機能
在宅ケアにおける保健婦の調整機能
足立 紀子
1
1東京都世田谷区衛生部
pp.773-778
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900318
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在宅ケアと保健婦,あるいは看護職
地域にいる看護職といえば,かつてそのほとんどが全国の自治体に所属する保健婦であった。しかし,いま地域には,在宅ケアを担う看護職がさまざまな形で存在する。自治体や病院からの訪問看護婦,民間企業の訪問ケアシステム,そしてより専門分化した形での特殊な機能を担う専門看護職などである。このような雑多な看護活動が,地域で展開されることによる保健婦活動の動揺があり,しばしば言われつづける“保健婦とは何ぞや?”に立ち返ったりしている現状がある。
在宅ケアは,まさに地域における看護職の最も機能し易い領域である。かつての未熟児や結核対策に果たした保健婦の看護機能もその一分野に含まれるが,今日課題になっている在宅ケアの対象はそれらとかなり異なる。
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