発言席
女性の社会進出と少子化時代
北井 暁子
1
1厚生省児童家庭局母子衛生課
pp.691
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900107
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いよいよ1990年代を迎え,21世紀まで残すところあと10年となりました。わが国は今や世界一の長寿国となり人生80年時代を迎えておりますが,今後,わが国の人口高齢化は諸外国に例をみない驚くべき速さですすみ,2021年のピーク時には,4人に1人が65齢以上の老人という本格的な高齢社会が到来すると予測されています。
そんななか,今年の6月に発表された1989年の人口動態統計によりますと,出生数は124万6796人,人口千人当たりの出生率も10.2と史上最低を更新。女性が生涯に産む赤ちゃんの平均(合計特殊出生率)は1.57人にまで下がり,空前の「少産少子時代」に突入。高齢化社会対策に並んで少子化対策は,わが国の社会問題として,大きくクローズアップされるに至っております。
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