特集 少子化時代への対応
少子化時代への対応—大阪府の取り組み
伊藤 裕康
1
,
野田 哲朗
2
1大阪府環境保健部保健予防課
2大阪府立こころの健康総合センター
pp.395-398
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901279
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はじめに
わが国では,現在少子化が進行しており,このまま推移すれば21世紀の初めには人口が減少する中で高齢化が急速に進むという,かつて経験したことのない少子高齢社会に突入しようとしている.大阪府においても,出生数は第2次ベビーブームの昭和47年の17万6千人をピークに毎年減少を続けており,平成5年には8万6千人となった.また,合計特殊出生率も東京都に次いで低く,1.31と全国平均を大きく下回っており,少子化が全国を上回る速さで進行すると見込まれている.
少子化についての府民の意識をみると1),半数以上が望ましくないと考えており,その理由として「子ども自身の成長への影響」を心配する回答が最も多く,次いで「社会活力の低下」,「社会的負担の増大」を挙げている(図1).
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