特集 母子保健活動の評価
母子保健における地区組織活動の評価—むし歯予防活動の事例から
水元 千都江
1
1岡山県勝央地域保健所
pp.465-471
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662207755
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
物質的には豊かさを増した現在,母子保健における問題は複雑化し,諸統計には現れにくく,より潜在化した形になりつつある。
当管内の愛育委員会は,この母子保健のなかの1つの表面化した問題『むし歯』(図1)を追いながら,その下にかくれる親の育児態度や児の生活リズムに着目し,問題を明らかにしようと地区組織活動を展開した。むし歯予防活動を自分たちの課題として取り組むことで学校関係者にも広がりをみせ,地域全体での活動へと発展していった。また,住民である母親自身の自己解決能力の向上,望ましい育児への行動変容を促す活動へと成長しつつある。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.