書評
—日野原重明・木島昂編—老人患者のマネージメント
三井 恂子
1
1神奈川県厚木保健所
pp.503
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206012
- 有料閲覧
- 文献概要
寝たり老人に対する地域看護サービスの要請が高まっている昨今であるが,保健婦の老人問題への対応も,年ごとに増していることを学会や雑誌等をとおして感じる。これは,結核患者や乳幼児から精神障害者の保健指導へと歩んできた保健婦活動の中に,新たな課題となった老人保健が,地域社会にあって看護活動をするものにとり,避けられない問題として,積極的に取り組まれていることのあらわれではなかろうか。
地域にあって,家庭の中での老人を,保健婦として援助してゆくためには,老人や家族と保健婦とのかかわりの中で,相互の考えや感情を伝えあい,お互いに理解しあったところで援助するための面接技術が重要なことは言うまでもないが,まず老人についての正しい知識と,深い理解とが必要となろう。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.