特集 保健婦の臨床研修
保健婦の感想
もっと病院との連携を密に
八箇 民子
pp.21-22
発行日 1967年7月10日
Published Date 1967/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203969
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かっては一度学んだことは長い間役にたったのですが,今日では10年たつと完全に衣変えが必要だといわれております。
私たちがその衣変えしなければならない重要な時に臨床臨実習が計画されたことは大いに意義深いものと感謝しております。特に深く感じましたことは,機能訓練が充実していることでした。身障者の身体的,精神的,社会的,職業的,更に経済的の意味を含めての機能を可能な限り恢復させるという定義の下に卒中の機能訓練が行われておりました。入院患者の90%は社会に復帰しているそうです。また患者の心理的な面を利用して,恢復の一助にしていることも現代医学の進歩の一つだと思いました。脳卒中の患者には脳出血でない限り,その日からリハビリテーションの必要があるとのことで,何が何でも便所へいけること,食事が一人でできること,歩くようになること,この三つを目標に治療に当り,医師と家族のチームワークは勿論のこと,本人も依存力の強い間は治療が阻害されるという指導を与えられており,効果的な面をさらに痛感いたしました。また整形外科では,農夫症といわれている腰痛症の患者がほとんどを占め,長期にわたる腰痛でも原因を究明し,ギブス固定などによって治療されておりました。
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