実態をさぐる
盲人と職業
pp.62-63
発行日 1966年4月10日
Published Date 1966/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203632
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身体障害者の福祉は,まだ貧困な状態におかれている。
わが国の身体障害者の総数95万人(昭和35年7月,人口千対10.2)のうち,視覚障害をもつものは22万人(人口千対2.4)となっているが,これらの人に対する保護・福祉の機能は,まだきわめて貧弱な現状である。わが国の社会保障・社会福祉が,ともすると貧困者救済の方向に重点がおかれ,ほんとうに保護を必要とするこれら障害者や公衆衛生・医学などの問題をもつ人たちへの対策がともするとおくれていることは,これからの福祉改策上問題の多いところである,中でも身体障害としての感覚器障害,とりわけ視覚障害はその特殊性から,さらにとり残された感じをうける。
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