〔Ⅸ〕温故知新
最近の石原先生
桐澤 長德
pp.60-61
発行日 1947年4月20日
Published Date 1947/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200183
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本誌編輯の任に當られる中村康教授から石原忍先生の御近況を,といふ御依頼を受けたが,最近(12月18日)先生から東大眼科醫局に寄せられた御手紙には次の樣な一節が記されてゐる。
「今年4月下旬,當地に參りましてから今日までに患者の數は僅かに600名ほどですがそのうちでやゝ面白いと思ひましたのは子供が川で水泳をしてゐました時,球結膜に水蛭が吸ひ付いて翌日になつても離れませんでした。これはコカイン水を點眼しましたら蛭が丸くなつて自然に脱落しました。また匐行性角膜潰瘍がかなり多く參りました。これは大概初期でしたから手術をしないで毎日1囘づゝ瞼結膜を1-2%の硝酸銀水で腐蝕し,ヂオニン水を點眼し,アトロピンコカイン軟膏を入れて眼帶をして置きましたら治癒しました。」
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