連載 めざすは正義の味方 月光仮面 福祉の現場から・1【新連載】
笑いの種を探して
内山 智裕
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部社会福祉学科
pp.359
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100064
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父の影響で職人に憧れていた。高校を卒業後,分野は違うが整体師を志し,専門学校を卒業した。フィットネスクラブに就職するも1年余りで退職。その後,アルバイトを転々としていた。そんなとき,卒業した専門学校から声をかけてもらい再就職。整体院で下働きを続けながら,助手,副院長,院長となった。26歳のとき母校で専任講師となった。ようやく,学ぶことの面白さに目覚め,もう一度勉強してみたいと思い大学に進学した。「生きること」や「人間」の本質を学んでみたいと思いはじめていたのだ。だから,医学でも哲学でも教育でも人間に関するものなら何でもよかった。たまたま合格したのが「社会福祉」だった。
働いていたときも貧乏だった。再び学生に戻ってからも,生活は楽ではない。いつでも低所得者層にいる。そんな私に,大学の教員がアルバイトを紹介してくれた。それが現在住むグループホームである。昼は大学に通い,夜は知的障害のある人たち12人と生活を共にしている。
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