ナマステ!ネパール・5
ネパール最大の祭り“ダサイン”そしてポカラ,バイラワへの旅
秋田 智枝
pp.586-588
発行日 1983年5月1日
Published Date 1983/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922960
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ネパール最大の祭り“ダサイン”で独得の風習や儀式を見る
10月中旬,ネパールは“ダサイン”というお祭りでした.ネパール最大の祭りで,会社,学校もお休みになります.ダサイン用のボーナスが職場から支給され,お金のない人は借金をしてダサインを迎えるといいます.ダサインの時はお金を持ち歩くことが多いので,夜道を独りで歩くのは危いと言われ,前日まで私は警戒して日々を送っていました.ところが実際ダサインが始まっても,街は特に平日と変わりなく,なーんだ,と思っていたら,最初の1週間は各八の家で行事を行うとのことで,そのため私の目には映らなかったようです.
祭りが本格的になったのは10月下旬からで,その日の夜は,シンバルを打ち鳴らす人を先頭としたおみこしの列を見ました.おみこしの中には,人間と象が一緒になったような神様(ガネッシュ)が乗っています.その行列が,カスタマンダップというお寺の周りを3周し,次に広場の方へ行き,ヤギの首を切り落とすということをします.ヤギはもちろん生きているヤギで,最初刀で首の血管を切って,その血をいろいろな所にぬりつけ,その後首を切り落とすのです.ダサインの時には,このように多くの動物の血が流されるのです.ダサイン用として中国から多くの動物が輸入されたりもします.
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