選ばれた母親 障害のある我が子と生きて・10
わが家のハイジとペーター
大和田 とき子
1
1神奈川県立ゆうかり園
pp.1182-1183
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920908
- 有料閲覧
- 文献概要
これが役所の仕事かな
今日,保健所から保健婦のような人が訪問して来ました.何やら1歳6か月検診を受けなかった子供の家をずっと訪問して歩いているらしいのです.辰吾の病気の説明や今の発達の程度を話しているのに,‘もう歩いてますか? おしゃべりできますか?’とか言って,強引にアンケートをとっていきました.冷たい印象を受け,役所の仕事はみんなこんなものだろうか—と,あらためて世間の冷たさを感じました.と同時,私もずいぶんひがみっぽくなったものだと思いました.
1週間ぶりで家に帰って来ました.朝のミルクも飲まないほどぐっすり眠っていたらしく,帰りの車の中でもいい気持ちで熟睡していました.2階のベッドに寝かせても起きず,安心しきったように眠り続けました.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.