折々の花 いとしき糖尿病教室の患者たち・3
説得
佐々木 一枝
1
1横浜中央病院糖尿病センター
pp.713
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920807
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‘その節は大変お手数をおかけしました.おかげでこんなに元気になり,インシュリン注射をしながら旅行にも出かけています’といってHさんが現われた.56歳で未亡人.私はHさんとの闘いの日々を鮮かに思い起こした.
現在ではインシュリンの自己注射は法的にも認められているが,それは10余年前のことで,インシュリンを自分で注射することが一般にはまだショッキングなこととして受けとられがちだったころの話である.
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