選ばれた母親 障害のある我が子と生きて・6
‘しんごくん,おうたやおもちゃであそぼうね’
大和田 とき子
1
1神奈川県立ゆうかり園
pp.686-687
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920800
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しんごとかなこ,この2人の小さな命のために
今夜は,2人ともいい子で寝てくれました.辰吾は昼寝が少なかったせいか,夕方にもう眠くなり始め,7時には入眠.お姉ちゃんは,たった今,眠ったようです.
朝6時,まだ薄暗いうちから起き出して,1日中,体を動かしている.食事も,辰吾に食べさせながらでは落ち着く間もないほど.それでも,今夜は辰吾が早く寝てくれたからホッとする時間が持てたようなものです.また明日も天手古舞いの1日になるでしょう.繰り返し,生きていたって同じことの繰り返し,何のために,こうやって毎日毎日同じことを繰り返して生きていくのか.将来の夢も,希望も消えていった今となっては,この繰り返しも空しいだけです.
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