人工臓器・3 最先端の技術を探る
人工肝臓補助装置
pp.244-247
発行日 1984年3月1日
Published Date 1984/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920712
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肝臓の機能と肝不全
胃や腸などから吸収された栄養分を豊富に含んだ血液は,門脈に集められ肝臓に送られる.そして肝臓は栄養素を取り込み,様々な化学的処理を行い,血液の組成を正常にして心臓に返している.肝臓は人体にとって極めて重要な臓器で,生体維持に必要な体内代謝の中心として働いている.
門脈によって運ばれてきた血液は,肝細胞中の類洞という網目様の血管を流れる間に,ぶどう糖をグリコーゲンに合成して貯臓し,必要に応じて再びぶどう糖に分解して血液中に送り出している.脂肪,アミノ酸をグリコーゲンに変えるなどの糖代謝のほか,たんぱく代謝,脂質代謝,ビタミン代謝,ホルモン代謝なども行っている.
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