呼吸器病Q&A・10
肺サルコイドーシス
岡安 大仁
1
,
福田 幸子
2
1日本大学医学部・呼吸器科
2日本大学医学部付属板橋病院内科病棟
pp.97-100
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919147
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原因不明の全身性肉芽腫形成疾患
Q 今日は‘肺サルコイドーシス’についてお話を伺いたいと思います.まず,肺サルコイドーシスといわれると,原因不明で肺門のリンパ節腫脹が特徴であるというようなことがすぐ頭に浮かんでくるのですが,どういう病気なのか,もう少し詳しく説明していただけますか.
A そうですね,サルコイドーシスは原因不明の疾患で,全身の臓器,例えばリンパ節,肝臓,脾臓,筋肉,皮膚,骨などに類上皮細胞による肉芽腫をつくる疾患です.しかし,結核でも肉芽腫をつくりますが,結核のように,肉芽腫の中が乾酪壊死に陥ることがないのが1つの特徴です.そのような肉芽腫が肺にできた場合が,肺サルコイドーシスです.
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