免疫と病気・5
アレルギー
矢田 純一
1
1東邦大学医学部小児科
pp.529-532
発行日 1978年5月1日
Published Date 1978/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918396
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Ⅰ.アレルギーとは
免疫反応が体に害を与えるような場合をアレルギーと呼んでいる.もともと体を守るための反応であっても,結果として生体にとって具合の悪いことになるようなものは,そう呼ばれるものである.
もともとアレルギーとは‘異常な反応’という意味で使われてきた.普通の人には起こらないようなことが起こった場合の現象に対して,そのような言葉が当てはめられた.たとえば,ペニシリン・ショックのように普通は何事も起こさないペニシリンの注射が,ある特定の人では非常に激しい症状をもたらすようなものである.
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