看護の視点 ナースの「戦争と平和」
グラビヤ
婦人自衞官に育つ
くりはら ひろし
,
早川 光雄
pp.5-12
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917405
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生活・そのささえ
自衛隊違憲問題をめぐって憲法第9条論議がさかんだったのは,もう一昔前のようなこの頃。憲法改正,いや改悪と,憲法問題そのものに国民が直面する政治季節に入った。婦人自衛官も当然これを受けとめる。特別公務員として彼女たちは,養成所に入学?した途端から,1年生(二等陸士相当)12800円,2年生13800円,3年生15200円の月給が支給され,身につけるものその他一切が官給品の生活に入る。恵まれている。35倍から40倍近くの激烈な競争を勝抜いた特別ナースの卵たちは,かくて純粋培養されるのだ。所長先生は語る。「この子たちは言うならば士官候補生です。将来必要な指導者としてすべてに優先すべく教育されております。外界とはその限りで関係は持つことは無いのです。一朝有事の際については特に,修養の時間を設けて訓話をしています。彼女たちなりに国家・民族・生死の問題を討議しております」
ふと「世界」6月号の“自衛隊員の防衞意識”という論文が頭をよぎった。
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