CCU看護の実際—どう判断しどう行動するか・3
脈の速い患者を診た場合
五十嵐 正男
1
1聖路加国際病院内科
pp.1004-1007
発行日 1974年9月1日
Published Date 1974/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917107
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CCUでは,非常に脈が速い場合では,何かしら心臓に危険が迫っていることを示している場合が多い.従って,脈の速い患者を診た場合には,我々は非常に緊張するものである.今回は例を挙げ,それに対する判断および対処の仕方を考えてゆきたいと思う.
症例
入院までの経過 患者は62歳の男性で,海産物問屋の主人.やせてはいたが,非常に健康で,余り医師にかかったこともなかった.ところが,入院3か月前から坂道を登ると胸部の圧迫感を強く感じるようになった.入院数日前より,その労作とは関係なく,静かにしているときも前胸部痛も数分間続くようになり,入院当日,約1時間,次第に胸部圧迫感が冷汗とともに出てきたので救急入院して来た.
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