ベッドサイドの看護
入院直後における小児の情緒不安への対策
清家 時枝
1
1都立清瀬小児病院内科病棟
pp.751-755
発行日 1972年6月1日
Published Date 1972/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916349
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
入院という事態に直面した患者の心理状態は,成人・小児を問わず不安に陥ることが容易に想像できます.成人の場合は疾病および予後に対する不安,種々の検査や治療処置に対する不安,あるいは入院生活そのものに対する不安等が考えられますが,小児の場合は環境変化によって生じる不安が最大の原因となります.
ことに母子同一化過程にある1-3歳の幼児の場合は,母親と別れて入院することによって,大さわぎをし,激しい啼泣,食事拒否,不眠など,顕著な不安状態を示します.入院後数日間は多くの場合,安静の必要な時期であり,また,他患児への影響もあります.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.