研究レポート
透析室における看護の諸問題
宇田 有希
1
1横須賀共済病院人工透析室
pp.46-50
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915957
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最近,慢性腎不全の治療に腹膜灌流や人工腎臓による血液透析がさかんに行なわれるようになって,医学的な問題ばかりではなく,社会的,経済的な側面までの問題点が指摘されるようになってきた。また透析患者の管理についても,これまでの医師と看護婦の関係のあり方をこえた,より高度な看護技術の領域がひろがってきており,従来の考え方を脱却した新しい看護体制を組まなければならない段階にきている。そのような意味から,われわれの経験を報告し,今後のこの領域でのナースの位置づけについて考察してみたい。
われわれは昭和42年10月より血液透析の看護にたずさわるようになり,昭和44年現在で約750回の透析を経験した。(透析の手技と装置については本誌44年9月号“人工腎臓の手技および看護”斎藤粂子他"に詳しく記載されている。)現在8名中5名が社会復帰しており,表1にその症例をまとめて示した。
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