連載講座 心臓外科看護
心疾患の外科的治療(3)
石原 昭
1,2
1東京女子医科大学
2看護短期大学
pp.50-55
発行日 1970年9月1日
Published Date 1970/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915010
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2 心室中隔欠損症
心室中隔欠損は心室中隔のいろいろな場所にできる。Kirklinら15)はこれを4つの型に分類しているが,われわれはこれを5つの型に分類している16)17)。図1に示すごとく,Ⅰ型は前中隔で肺動脈弁の直下にあるものであり,Ⅲ型は前中隔の後方の膜様部にあり,Ⅱ型はⅠ型とⅢ型の間にあり,室上稜から膜様部にかけての欠損である。Ⅳ型はⅢ型の後方で後中隔に位置する。Ⅴ型は不定位欠損で筋性部にあるものをいっている。
1)手術適応
手術適応は年齢,欠損部の位置,短絡量,肺動脈圧比,肺血管抵抗比などによって異なる。また手術法によっても異なることはいうまでもない。手術法を大別すると,根治手術と姑息的手術すなわち肺動脈絞扼術(Banding)とに分けられる。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.