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とかく女は…—教養
堀 秀彦
pp.114-115
発行日 1970年6月1日
Published Date 1970/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914922
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あなたは、自分の考えをたとい一センチでも変えようとしないガンコな人間を好むであろうか。そういう人を信念の強い人として尊敬するであろうか。少くとも、私はそうした人を好まない。そういう人とつき合いたくない。実際、自分の考えは絶対に間違っていないという風に、誰に向いても、どんな場合にも、断言できるほど、人間というものは賢いものであろうか。絶対に自分の考えは正しいと主張することのできるのは、たとえば、神様のような全知全能の存在だけであろう。人間は誰も彼も誤ちをおかすものだ。いつか、どこかで必ずあやまちをおかす人間が、自分の考えは絶対にまちがっていないと言う資格があるだろうか。とにかく、私はこのような人間を好まない。
だが、はっきり言って中年をすぎた主婦、とりわけ母親のなかにはしばしばこういうものの言い方をする女性が見出される。私は彼女たちを好まない。彼女たちにヘキエキする。
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