Medical Topics
学校伝染病,他
T.O.
pp.100-101
発行日 1970年4月1日
Published Date 1970/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914851
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現在(昨年末より本年2月中旬),学童とくに低学年学童に水痘が流行しております。水痘は,ご存知のように,麻疹についで感染力の強いものです。その発症率は60%くらいもあります。そして,感染は,発疹が出る24〜48時間前から発疹期間中は可能性がありますから,教室で水痘の患児が一人出ますと,まだ水痘を経過していない学童につぎからつぎに感染します。水痘患児は,学校保健法により,痂皮が脱落するまで出席を停止するように定められておりますので,1〜2週間は学校に登校することはできません。
水痘はだいたい合併症もなく経過し,伝染病としてもそれほど恐しいものではありませんが,2週間前後も学校を休まなければならないことは,児童および父兄に相当の心理的負担を与えるもので,わたくしたち小児の保健にたずさわるものとして,早く水痘予防ワクチンの出現を待ちのぞんでおります。
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