特集 白衣
白衣雑感—たかが仕事着ですまされぬ
木下 正一
1
1賛育会病院
pp.34-35
発行日 1970年4月1日
Published Date 1970/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914835
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だいぶ古い話になりますが,関東大震災があったときのこと,震災後私の父が新しく九段に木下産婦人科を建設するということになったのです。そのころ,私自身はまだ学生でしたが,新病院建築には興味をもって多少工夫し意見を出しました。なかでもとくに印象に残っていますのが,看護婦さんの着る白衣を全く新しい形に改善したということだったのです。
古い資料などでご存知かと思いますが,当時の看護衣といいますと,白の木綿を使って,今でいうロング・スカートでひだのたくさんある長い丈のものでした。そして帽子などもちょうどコックさんのかぶるような形をしていて,いずれもひだのついた,まことに威風堂々という感じでした。これらを思いきって変えてしまったのです。
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