Ⅳ.私が受けとめたアメリカの看護
夜間のほうが患者が多い—救急部
小沢 ミヨ子
1,2
1東京逓信病院
2郵政
pp.88-89
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913372
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アメリカ診療体系
救急部(Emergency Care Unit)は日本の病院でも設置されているところは多いですが,組織・機構ともに日本の病院と異なる点が多いアメリカの病院では,救急部においてもだいぶ日本と異なった性格をもっていました。それでアメリカの救急部を理解するには,まずアメリカの診療体系を少し説明しておく必要があると思います。
アメリカの病院は,医師団が病院組織の外にあって,病院と密接な関係を保って運営されています。各医師は地域毎に各家庭の家庭医として自分の患者を持っており,もし家庭に病人がでると,家庭医は連絡をうけて診療します。この診療は全部予約制,すなわちappointmentのもとに行なわれています。病院の職員が病気になったとしても,その職員は自分の家庭医の所属する病院で治療をうけ,必ずしも自分の働く病院で治療をうけるとは限っていないようです。
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