グラフ
若さと美しさを保つオフイス体操
紅林 武男
1
1NHK
pp.130-132
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912560
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われわれの日常生活活動,職業の業施・業態はいろいろでありますが,大別すれば,精神的勤労と筋肉的労働とにわけられ,その精神的勤労も,細かく分ければまたいくつかの類型になります。筋肉労働にしても重筋肉労働,軽筋肉労働や,同一姿勢で作業を継続するようなとくに筋肉活動を積極的には行なわないが,受動的に筋肉を働かせるような形のものなどもあります。さらに生活環境にしても、必ずしも建康のために快適なもののみではありません。都会では,空気の汚染,日光の不足,温度・湿度の不適,光線,騒音などは疲労に非常に大きな影響をもちます。これらの条件のもとに,最も有効適切な体操の処方がなされ,これが不断に実践されることが,建康な明るい生活の展開のために是非とも必要であります。今日では,われわれの文化生活といわれるものの中には,必ず体操の実践が含まれています。
オフイスでのデスク・ワーク(精神的勤労)に従事する人びとには,少なくとも1日10分〜20分位の体操が必要です。これを毎日行なうことによって,いつまでも活力と若さが保たれます。人間の身体は,適度に働かせることによって,最もよい状態が保たれるのです。それは,筋肉でも関節でも神経・内臓の諸器官でも同様です。そして,適度に使うことによって発達します。いつも活力に満ち,発達して行く道程が「若さ」であります。それには,どうしても最も合理的な,有効適切な運動を継続して実践しなくてはなりません。
体操はまた,疲労回復と偏癖の矯正にも非常に有効です。このような目的を達するために,体操に適切な処方を必要とします。なんでもかでも体を動かしさえすればよいというものではありません。
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