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精神病院における患者のレクリェーション(音楽鑑賞)についての体験
山田 キイ
1
1南浜病院
pp.81-83
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912450
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音楽の歴史は極めて古く,古代エジプト人は音楽を「魂の医術」と呼んでいろいろな病気やお産に音楽を利用していたといいますから,そのはじまりは4000年も前のことであり,おだやかな音楽は慰さめるような効果があり,活発な音楽は励ますような効果があることはよく前から知られていることであります。しかし音楽が鎮静的影響としても,激励的影響としても働きかけることができるのは注目すべぎことであります。音楽鑑賞は受動的参加でもっとも行ないやすくその効果は,1)注意力の増大,2)興味の持続,3)気分への影響,4)平静をもたらす,5)エネルギーの解放等であり,精神病院においても最近は治療の手段としてとり入れており,立派な発表もきいておりますが,私どもは裏日本特有の暗い憂うつな冬季間のレクリェーションとしての4か月間の体験を発表いたします。
長い冬ごもりをたのしく
当新潟地方の冬は非常に天候が不順で,H月中旬より3月半ば頃までいわゆる冬ごもりといいほとんどを室内で過すことが多く,時には雪の芸術とか雪合戦等を行なうこともありますが看護計画に添わず,種々予定の変更をして実施している実状であります。
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