特集 患者の求めている看護
患者を病院に収容する意味は何か—行動と感情にみる患者の心理
伊東 恒夫
1
,
阿部 繁子
1
,
井上 京子
1
,
内田 光子
1
,
卯木 美江
1
,
太田 美佐子
1
,
光田 芳枝
1
,
菅野 雅子
1
,
鈴木 ミネ
1
,
百目鬼 朝枝
1
,
森 葵
1
,
和田 靖子
1
,
藤本 敦子
1
1国立霞ケ浦病院外国文献抄読グループ
pp.30-35
発行日 1964年4月1日
Published Date 1964/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912206
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われわれに対してよりむしろ,われわれとともに働く患者を得るにはどうしたらよいだろうか。患者を満足させ,激励するにはどうしたらよいだろうか。入院を頓坐させ,怒らせてわれわれのもとから離れて行くのはどうしたことだろうか。患者とわれわれの交際において,不和を作る要素は何だろうか。これらの疑問に答えるためには,患者が何を考え、何を感じているかということを理解する必要がある。われわれは病院にはいって来る患者の眼を見る必要がある。
病院と呼ばれるところは何だろうか。病院職員にとって,病院は人々に知られ,期待され,そして決定的に目ざましいことがなされる親しい背景なのだ。危急存亡に遭遇した,診断もついた,そして治療も始まった。病院職員にとって,新しい問題に対する向こうみずなまでに興奮するミーティングがあり,骨折って習得した技術を用いる好機なのだ。
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