やさしい統計学・1
統計ようのものの見方
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.84-85
発行日 1963年11月1日
Published Date 1963/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912073
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■はじめに
この『看護学雑誌』を購読の諸姉のうち,いま,本講を読んでいられるあなたは,統計に関心を持っておられるという点で異例の存在と申せましょう。と言いますのは,筆者が統計学の講義をしている某高等看護学院で,毎回,初講日に10分間で生徒に書かせている自由短文「統計について」により,統計学はむずかしくて自分にはむかないもの,と思っているものが,9割以上を占めていることがわかっているからです。
しかし,あなたもご存知のように,医学の専門誌はもちろんのこと,新聞や週刊誌にいたるまで,統計が扱われている今日においては,「私は統計が嫌いです」とか,「私は統計を知りません」ではすまされない時代になっているのです。あなたが統計に関心を持ち,進んで勉強なさるのは喜ばしいことですが,さらにあなたの周囲の,統計にあまり関心を持っていない同輩や後輩を,統計の勉強に誘っていただきたいと思います。
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