Nursing Study
重症心身障害児の事例研究
島田療育園事例研究会
1
1島田療育園
pp.91-95
発行日 1963年2月1日
Published Date 1963/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911865
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当園が日本ではじめての重症心身障害児を収容する病院として発足してから,まだ1年5か月(昭和37年10月現在)をへたにすぎません。今の病棟には約50名を収容し,本年(昭和37年)末には約110名となり,来年度は200名が収容可能の予定です。現在収容されている重症心身障害児とは,どこの収容施設,また病院でも収容してくれないようなものであって,その内容を分析してみると,第一には心身の障害が単一であっても,非常に重症のもの,たとえば,重症白痴,あるいは何歳になってもおすわりできない重症な肢体不自由児であり,第二には心身障害が,二重,三重,四重とかさなっているもので,ろうあであるとともにめくらであったり,精薄であって脳性小児マヒがあったりするようなもので,単一の障害はそんなに重くなくても,医療的にも教育的にも絶望視されるようなもの,第三には幼若であるために障害児の収容場所が,どこにもない場合のものです。
したがって年令の幅は広く,また障害の程度もまちまちであり,知能指数も多くは最も低いところにかたまっているとはいえ,その幅も広い子どもたちです。
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