講座
血尿の臨床と看護上の問題
笠井 三郎
1
1虎ノ門病院泌尿器科
pp.35-38
発行日 1962年8月15日
Published Date 1962/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911702
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I.まえがき
血尿とは尿に血液が種々の程度に混じった状態を指し,臨床上極めて重要な徴候である。血尿には顕微鏡検査ではじめて赤血球の確認できる顕微鏡的血尿と外観上すでにそれと判断できる肉眼的血尿とに区別されている。
健康な人間では尿中に赤血球が現われる事はまずないと考えてよい。従って血尿は肉眼的また顕微鏡的いずれであっても疾患の診療,治療及び予後に重大な関係を有しており,早急にその原因をつきとめなければならない。
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