随筆
礼状
富川 篤郎
pp.50-51
発行日 1961年5月15日
Published Date 1961/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911338
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桜の花もあわただしく散つて,周囲の緑の山々にかこまれたこの三重県の盆地美杉村にも,取り残こされることなく蝶が舞い,山ホトトギスが鳴き,早,初夏の風が吹くようになつていた。
午後ギリギリ一杯かかつた往診を済ませ,夕食をとり,帰宅しようかとホツとくつろいでいた時,あわただしく急患が担ぎ込まれた。
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