座談会
病院運営への希望(下)—ナースの現状への不満は解決しているか
小原 良衛
1
,
金子 三江
2
,
福本 末
3
,
分嶋 静美
4
,
永井 敏枝
5
1国立京都病院
2専売公社東京病院
3国立呉病院
4厚生省東海北陸医務出張所
5厚生省近畿医務出張所
pp.46-53
発行日 1960年9月15日
Published Date 1960/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911165
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
前号では
まず病院運営をスムースにするために,解決しなければならない看護婦の欲求不満というものをとりあげ分嶋婦長は,その欲求不満の原因は人手不足にあるが,人手不足が解決されないのなら看護用品をそなえるとか創意工夫することによつて人手不足をカバーする以外になかろうと発言された。
小原婦長も分嶋婦長と同様,看護婦の質,量や設備の面で悩んでいることを述べられた。現実の問題として国立の病院等では職員の数が定められていて看護婦の量の点はどうにもならないのだろうが,それをおぎなう看護婦の質や用品・設備等に関して福本婦長は,その看護婦の定数自体も問題であるが,質の面でも,福本婦長のおられる呉病院では准看護婦の方々が現在働いている人たちの1/3を占め,ある時は注射などもまかせなければならない現状でひやひやしていることを訴え,設備や用具の点も,いくら創意工夫をこらしても経費の面で取り上げられないと不満を述べられた。この点では比較的恵まれている金子婦長が,機構上のことになるが,中央化を進めていつたらサービスの方面にもつと時間をさけるだろうと発言された。また金子婦長から専売公社東京病院では掃除は一切請負の会社にまかせてあるので大変便利だとの話があつた。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.