医学の話題
サン・グラス,他
K
pp.40
発行日 1958年10月15日
Published Date 1958/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910710
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夏,海岸へ出てみるとサングラスをかけている人の増えたのには驚く。海岸だけでなく,銀座通りでも多い。冬のスキー場では紫外線よけの眼鏡をかけるのが常識である。ちよつと年をとつた人などは,このサン・グラスを“ヤクザ”や“太陽族”のシンボルと考えるらしいが,この歴史は案外に古い。
有名なローマの皇帝ネロがエメラルドを使つたという人もあるし,日本でも既に江戸時代にサングラス類似のものがあつたという記録がある。更に古く,石器時代の発掘物の中に,遮光器が発見されており,小川剣三郎氏が海浜に住む土人が貝類を常食として,その捨てた貝殻からの反射がまぶしいのでこうしたものを考えつき“即ち本能的眼衛生の端を発せるものなり”と述べておられる。
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