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ナースと靴
A.S
pp.32
発行日 1958年10月15日
Published Date 1958/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910707
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口を紐で結んだ,船底形の白い靴—このスタイルの靴て颯爽と街を歩いている婦人を見ると,「あゝ看護婦さんのお帰りだな」と思う程,アメリカの看護婦さんはこの靴を愛用しているという事です。しかもその靴は大変高級で,おねだんも相当だそうです。つまり,看護婦は一日中立つたり,歩きまわつたりする職業柄,靴はよほど気をつけないと,疲れてしまうから,本当によい靴をはくのだそうです。「自分の仕事の為にはお金を使う—この意識がアメリカ人には徹底しているのですね。日本人は職業用のものは,おしきせのなるべく安いものを—という気持でしよ。その辺で意識の違いがありますね」とはアメリカから帰つて来たある看護婦さんの言葉です。それには日本の看護婦も文句がありましよう。アメリカの看護婦と,日本の看護婦の給料を比べて下さい。どれだけ違いますか」と。高額の給料を取つているアメリカのナースだから出来を事かもしれません。しかし1日の大部分を過す仕事の場の生活を大事にしようという気持は,私達も本当に学ばねばならない事だと思います。
さて,写真のような。アメリカナース愛用の靴がもつとも疲れない靴で,口が紐できつとしばつてあるので活動的でもあるのですが,一般に靴のえらび方はどうしたら良いでしようか。たとえ外出用であつても疲れない靴がいいのにきまつておりますから。
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