口絵
薬物中毒の救急処置
登内 真
1
1東京医科歯科大学第一外科教室
pp.5-12
発行日 1958年8月15日
Published Date 1958/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910656
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薬物中毒はほとんど過失または故意に有毒物質を嚥下,あるいは吸入した際に惹起されるものであり,日常しばしば見られるものとしては,酸,アルカリ,重金属塩類,燐,催眠薬,殺虫剤及び一酸化炭素等による中毒である。
これら中毒の救急処置に当つては速かに有毒薬物の種類を確認し,摂取時間,摂取経路並びにその量等を知り迅速適切なる処置を講ずるにあり,その原則はまず体内に存在する有毒薬物を速かに体外に排除し,更にそれぞれの毒物に有効なる解毒剤の使用により体内毒物を無害化し,一旦中毒症状を呈した際には適切なる対症療法を施行するにある。
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