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倉重さんに答えて
所沢 アヤコ
1
1編集部
pp.221
発行日 1957年4月15日
Published Date 1957/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910343
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大衆性を盛りこむような努力を
お手紙拝見いたしました。本当に有益なお手紙をいたゞいて編集部一同,大喜びです。厚く御礼申し上げます。「この雑誌がもう少し大衆性を持つた看護婦の日常生活に結びついた雑誌であつてほしい」とは,全く痛い所をつかれたと私共頭をかいている所です。「看護学雑誌はエレガントな雑誌であるが一寸冷たい」というのがみな様方の定評のようです。しかし一方そこが看護学雑誌のいゝ所であるから学問的な香りをなくさせないようにという声もあるので編集会議の時いつも二派に分れて論争する結果になるのです。看護学雑誌は「学」雑誌ではあるが看護婦にとつての総合雑誌としてもつと生活的なもの,一般誌に載つているような記事を多くしようという意見と,いや,一般記事は婦人雑誌で読めばよい,これはあくまで看護婦の研究書であつた方がよい。という意見と分れるのです。そしてこの答えを出せるのは,やはり皆様方読者にあると思うのです。一体どちらが良いとお思いでしよう。倉重さんの御意見は,もつと大衆性を持てという事です。しかし少しづつその傾向になつて来ているとは思いますがどうでしよう。
又症例,看護技術の発表の仕方はおつしやる通りだと思います。これから,一定の研究テーマを出してそれを3〜4カ所の病院で研究していたゞくようにして行きたいと思います。
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