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ナースのおしやれ
花木 曲子
pp.42-45
発行日 1951年8月15日
Published Date 1951/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906910
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言葉は其の人の教養と趣味をあらわすものだと言いますが,身なりも又雄辯にそれを物語ると思います。見て氣持よく,感じのよい身なりは,着ていても非常に快いものです。對人關係という言葉があるとすれば,ナースはそれが最も深い關係にあるものでしよう。ことに,身に病を得て精神的にも氣持のよいことの少い病人にとつては,みるからに感じのよいすつきりした看り手がのぞまれるので,髪をバサバサさせた汗臭い體などよせることなどはとんでもない非常識です。對人關係上大いに心すべきと思います。
そこで,折から夏に向うことですから,病人に涼風をもたらすナースの身なりを研究してみることにしましよう。まずナースのシンボルであるキャップやユニフオームが,純白であることは今更言うまでもないことですが,是非忘れないでほしいことは,しつかりと糊付けすることと,ビンと小じわのとれたアイロンのきいていることです。短からず長からず,キビキビとした活動振りを示すためにも,ユニフオームの長さは床上30糎より長くないこと。上着をきれいに着るコツは,下着の着方によるということも常識として覺えてほしいことで,みえないからどんなんでもよいということにはならないのです。白いユニフオームの下に,うす黑く何かうつつてみえたりするのはあまり感心出來ません。
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