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麻疹(はしか)の看護
白井 怜子
1
1聖路加女專
pp.21-23
発行日 1951年5月15日
Published Date 1951/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906852
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冬から春にかけて1年おきに流行する「はしか」は今年はその周期にあたつている。はしかそのものよりも肺炎を併發したり,潜在性結核が活動化したりすることが危險である。私共がよい看護を行うことによつて幼兒のはしかを輕くすませ,合併症による不幸をなくしたいものである。
先ず麻疹の原因から復習して行くと,病原体は濾過性病原体(Virus)である。鼻腔,咽頭から侵入する。生後6ヵ月以内は母体の免疫を受けているので罹患しにくい。一生に1度は必ず罹患すると思わねばならない程傳染力が強く且又自然免疫が得られないもののようである。大低小兒時代に經過するものだが,この時代にかからなかつた人は大人になつてからでもかかる可能性が充分ある。
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