連載 私がリハビリテーション看護に魅かれる理由・4
不毛だつた日々
髙橋 朝子
1
1東京都リハビリテーション病院看護科
pp.278-281
発行日 1996年3月1日
Published Date 1996/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905045
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自分だって,いつ脊損になるか,片麻痺になるかわからない…….この仕事をしていると,しばしばそう思う.
しかし,69歳まで入院するほどの病気もけがもせず,現役の革職人だった彼は,まだ寒い3月はじめ,自宅の階段から滑り落ちたとき,よもやそのまま動けなくなるとは思いもしなかっただろう.首から下がしびれ,身体が動かせない.悲鳴が止まらぬ妻をしかりつけて救急車をよぶ.近くの救急病院へ運ばれたが,そこから,すぐに大学病院の救命センターへ搬送された.
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