連載 カラーグラフ
生体のメカニズム・25
排泄の生理・1
“おしっこ”ができる仕組み
大橋 俊夫
1
TOSHIO OHHASHI
1
1信州大学・第一生理学
pp.4-7
発行日 1994年1月1日
Published Date 1994/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904438
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“おしっこ”ができる仕組み
今月号から2回にわたっで“おしっこ”にまつわるお話しをしたいと思います.
腎臓の病気にかかると,顔がはれぼったくなって,まぶたの下がよくむくんでくるのはご存じでしょう.病気がさらに悪くなって“おしっこ”が出なくなり,体にとって有害な毒物質か血液の中から出て行かなくなった状態を,文字通り尿毒症と呼びますね.こうしたポピュラーな病気の例でわかるように,腎臓という臓器は体全体の水分の量を一定に保ったり,有害な物質を水に溶かして体の外に洗い流してしまうために欠くことのできない大切なものです.
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