ものには値段があるのです

　お給料が入ると，さてどのように使おうかいろいろ考えますね。買いたかったあれを買おうとか，たまには贅沢しておいしいものを食べようとか，または海外旅行を計画しているから無駄遣いせずに貯金しようとか．自分のことですから用途や経費について十分考えながら，あなたなりの経済観念を発揮して生活していることと思います．けれども，他人のお金になるとどうでしょう．自分の懐が痛まないことに関しては，案外無関心であったりするのではないでしょうか．

　物があり余っていて，大抵の欲しい物が苦労なく手に入れられる状況にある現代．世の中には貧しい生活の中で食べるものにも困っている人がいる現実や，自分の物の使い方が社会資源や環境にまで影響を与えているかもしれないことにまで考えか及んでいる人は決して多くないのではないでしょうか．物は空中からわいて出てくるわけではありません．物には必ず値段があり，誰かがそれを負担しているのです．