特集 —患者に説明できる—検査の話
入院中の検査(2)—治療計画(スケジュール)にしたがって行なう検査
菅原 斉
1
1大宮医師会市民病院内科
pp.823-830
発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904035
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近年,入院期間は短縮化される傾向にあり,病状が許される範囲で可能な検査は外来で行なわれるようになってきている.入院検査の目的は,主訴に伴う病状を把握し,診断を確定した後,個々の患者の治療方針を決定することにある.検査に引き続き治療が行なわれる場合もある.このような入院検査を薦められた患者・家族は,「自分が大きな病気ではないか」「この先,どうなるのか」など,大きな不安を抱いている.検査に対する心配以上に,これから明らかになるかもしれない「病気に対する不安」が強い.医療者は,患者が同意して検査を受けることができるように患者・家族に対して検査についての十分な説明を行ない,患者の根底にある「病気に対する不安」や「将来に対する不安」に共感し,このような不安を少しでも軽減してもらえるような援助を心がけたい.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.