学ぶ 連続講義
北米の退院マネジメントと在宅ケア事情
第3講クリティカルパスと在宅ケア
Joan Mason
1
,
島内 節
2
,
栗盛 須雅子
2
1ニューヨーク大学在宅ケア大学院
2東京医科歯科大学
pp.1041-1046
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903594
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
病院におけるクリティカルパスのことはすでに日本のいろいろな場で議論され,その考え方が導入されつつありますが,病院全体の職員が本格的・組織的に取り組んでいるところは非常に少なく,看護部のみの取り組みがわずかに増えつつある現状です.アメリカやカナダでは,病院内のみでなく在宅でもクリティカルパスが利用され,チームによる短期間で効果効率的なケアをめざして展開しています.
われわれ(島内ら)は今年,おそらくわが国でははじめての,在宅ケアにおけるクリティカルパスを開発しました.各ケアの期間ごとにケア内容と方法のスタンダードを持つことで,スタッフ能力の底上げと患者・利用者とケアチームメンバーのケア目標,内容,方法の統一理解と協力について短期間によい効果が出ると期待されます.今回はクリティカルパスを用いた在宅ケアを焦点に,ニューヨーク大学の大学院で教鞭を取っているジョアン・メイソン先生にお話をいただくことにしました.わが国でのクリティカルパスの可能性を探りたいと思います.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.