特集 クリティカルパスの管理
ケアマネジメントツールとしてのクリティカルパス―正常分娩のクリティカルパスを導入して
福井 トシ子
1
1杏林大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター
pp.297-303
発行日 2000年4月10日
Published Date 2000/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901187
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はじめに
正常分娩は,クリティカルパスの設定が容易であると捉えられており,病院でのパスの導入の先駆けとなることも多いようである。しかし中野1)は,パスの設定が容易であるということは,言い換えれば,パスを具体的に設定しなくてもケアが比較的標準化されている領域かもしれないと述べ,さらに,そのような領域でパスを設定しても,ケアの提供状況や患者のアウトカムの改善はあまり期待できないとも述べている。そして,パスの設定において優先されるべきは,パス設定により何らかの前向きの変化が期待できることであるとしている。
では,正常分娩のクリティカルパスを設定することには,どのような前向きな変化が期待できるだろうか。
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