巻頭グラフ この時この一葉
入院患者の搬送—60年前の看護活動(3)
山根 信子
1
,
中原 忍
1看護史研究会
pp.982-983
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903582
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前号(64巻10号)に引き続き,1940(昭和15)年の京都産院(京都看病婦学校・産婆学校併設)の風景である.
当時,日本の多くの病院では有料患者は個室から6名同室まで,施療患者は7名以上の多床室が一般的であった.1床あたりの床面積の規定はまだなく,個室の広さはさまざまで,ホテルのスイートルームを思わせるような個室もあれば,狭い部屋に1床のみというものもあり,ベッドではなく畳にふとんという日本様式の病院もあった.ベッドもさまざまで,フレームが木製のもの,鉄製のもの,マットレスもスプリング入りのものから,わら製のもの,馬毛製のもの,またはベッドの上に畳を敷いたものと,実にバラエティに富んでいた.
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