研究と報告
関東地区の中小規模事業所における産業看護職の特徴と職場への定着志向
磯野 富美子
1
1東京大学医学部健康社会学教室
pp.180-184
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903412
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はじめに
これまで主に看護婦の働く場は病院・診療所などが中心だったが,最近ではさまざまな分野での需要が生まれている1).なかでも,産業保健分野では保健指導や個別性重視の傾向が強まっており,看護職の必要性は高まっている.
産業保健の場における看護職の重要性は以前から指摘されていた2).産業看護職は,労働の場(事業所)において,日常的,長期間にわたり対象者に継続して接することが可能である3).すなわち,個人や職場集団に対して生活や労働状況を把握した上での,適切な看護活動が実践できる.しかし,産業看護職は看護職全体からみると数も少なく,これまで行なわれた調査や研究は決して多いとはいえない.そのため,全体の状況や問題点などについて,十分に把握されているとはいえない状況がある.
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