連載 米国の医療現場見てある記・5[New York(ニューヨーク)]
“オンコロジー”って何?—癌治療,その他よろず引き受けます
的場 元弘
1
,
Franklyn A. Shaffer
2
1北里大学病院麻酔科病棟
2コロンビア大学(Teachers College)看護教育学
pp.802-805
発行日 1990年8月1日
Published Date 1990/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900192
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あえて訳せば癌科!?
オンコロジー(Oncology)は癌をはじめとする腫瘍の診断,治療を専門とするフィールドである.“餅は餅屋”という諺をまさかアメリカ人が知っていたとも思えないが,この餅を腫瘍にそっくり入れ換えたのがオンコロジーである.冗談ではなく,それだけ専門色の濃い日進月歩のフィールドということである.臨床現場のオンコロジーは癌のスペシャリストである医師や看護婦の集団と呼べる.
誤解のないように断わっておくが,このフィールドは各科の腫瘍に関する診断,治療学の集大成であって,降ってわいたような新しい分野ではない.今はやりの行革,合理化が医療分野に起こったと考えるとわかりやすいかも知れない.当然患者はオンコロジーまたはオンコロジー・ユニットに所属し,オンコロジーの患者と呼ばれる.
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