連載 それいけ!フレッシュナース[3階病棟の12か月]・14
私が担当ナースです
田中 英子
1
,
藤田 悌子
,
西元 勝子
2
1公立学校共済組合近畿中央病院
2自治医科大学看護短期大学
pp.506-509
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900131
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目まぐるしく忙しい勤務をやっと終え,ホッとしながら帰宅したあなた……,ところが,布団に入り眠ろうとしたその瞬間,今日1日の行動が頭を巡ります.「あ,患者さんと洗髪の約束をしていたのに,忙しくてすっかり忘れていた!とても楽しみに待っておられたのに,どうしよう……」それからしばらくの間,あなたは自己嫌悪でいっぱいになる.こんな経験はありませんか?
勤務を終える前に,何かやり残したことがないかどうか,一応は自分のノートを見ながらチェックしてはいても,自分では気づかない忘れ物をしていることがあるものです.看護婦にすれば「1日延びても生命にかかわることではないから,明日謝って許してもらおう」で済ませられたとしても,患者さんにとってはそれでは済みません.洗髪かできなかったことで頭部に不快感が残り,良眠できなかったとすれば,患者さんはあなたに不信感を抱きます.そして次のように考えるかもしれません.「あのナースに頼んでもダメ.口返事だけで,ちっとも実行してくれないもの.もう何も頼まないわ」こうなってしまってはあなたの面目は丸つぶれです.
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