研究と報告
日常診療におけるフェイル・セイフ・システムの実践
千葉 久美子
1
,
萩原 尚美
1
,
原 孜
1
1原眼科病院処置部
pp.481-486
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900125
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近年の医学は,複雑かつ多様化し,1人の患者に関係する医療スタッフの数も増加している.“人はいつかは必ずなんらかの誤りを犯す”という前提に立つならば,誤りが生ずる頻度は,当然この医療スタッフの数に比例して上昇する.このことが医学の進歩に伴う上でやむをえない現象であるならば,組織全体としての医療過誤を低下させるシステムを作り上げる必要がある.本稿では,私たちの病院(眼科個人病院,職員数60名)で,1984年より日常実施しているシステム,「医療過誤に対するフェイル・セイフ・システム」の実践について述べる.
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